このサイトで紹介している婚活パーティは大手の結婚相談所や婚活サイト関連会社が運営しているものがほとんどですよね。しかし、婚活パーティそのものは他の団体でも開催することが可能です。
たまたま、あるNPO主催の婚活パーティに参加する機会がありましたので紹介したいと思います。
結局、素人が主催してもうまくいかないね、というオチになります。
どういう団体主催の婚活パーティ?
実は数年前にたまたまHPを見つけて応募した婚活パーティがありまして、その主催元から手紙が来て「参加しませんか?」という内容でした。
主催元は都内某区にあるNPOです。元々ある県の県人会が母体となっていたものを、婚活事業などに特化したNPOに鞍替えして婚活パーティやBBQパーティなどを開催していました。ただし、集客の面で難しいものがあり(大手と比較して告知の媒体がないですから)
、ここ数年は休業状態となっていました。
今回、実は経営に行き詰まり「休眠」させるとのことで「最後のパーティ」をやりますから来てくださいというものでした。
婚活事業をメインに行うNPOは経営が難しく、特にこのNPOは事務局がボランティアに近い形で(つまり他に仕事がある人が片手間に)行っていたのでなかなかうまくいかなかったようです。
大手のように自前の募集サイトや婚活パーティをまとめたサイトと提携していないと、そもそも誰も募集に気付きませんよね。大手による寡占が進んでいる業界なのかもしれません。
今回はNPOだけでは開催できないということで、ある結婚相談所や婚活イベント(海上婚活:船に乗る)を行っている団体との共催で、その会員も一部呼んできたそうです。本当にあらゆる手を尽くして最後の一回を実施した感じですね。
参加費は?場所は?申し込み方法は?
参加費ですが
- 男性5000円
- 女性4000円
です。
女性からもしっかり請求するのが一見よさそうですが、この規模の団体がこの価格で実施すると大変なことになります(それは後述)。
メールで申し込みをして受付完了。会場ですが、上野公園の近くにあるホテルで行われます。
時間は14時~17時、何と食事付きで結構いいものが出ます。当日受付で現金で参加費を支払います。本人確認は運転免許証で行います。領収証などはありません。
会場までの道のり
上野駅を降りて、不忍池方面を歩いて行きます。人の流れとは逆でどんどん木々が増えて人通りが少なくなっていきます。
さらに10分くらい歩いて行きます。合計20分くらい歩くので結構な運動です。そんな上野の奥深くに会場となるホテルがありました。落ち着いた感じの和風ホテルで、一般的なイメージの婚活パーティを実施するホテルとは趣が異なります。
このホテルでなくてはいけないのは、このホテルもNPOの婚活事業に賛同しているからです。色々な地域の人の協力があって初めてこういう団体の婚活パーティが成立するのですね。婚活業者のパーティとは全く違って、手作りでどうにか作り上げているのが分かります。それだけ主催者の「思い」がこもっているのですね。
流れ作業で「はいはい」という通常の婚活パーティとは違うことが分かると思います。
会場の様子、男女比
主催者の思いは伝わりましたが、会場に行くととってもがっかりでした。男性は50代を過ぎていると思われる人も結構いて、女性もはっきり言うとおばさんばかりです。おそらくこのサイトに掲載している他の婚活パーティでは年齢制限に引っかかってしまう人たちばかりですね。
男性では私が一番若いくらい、女性は30過ぎくらいの人が2名いました。
問題は男女比です。写真を見ていただくとお分かりですが、女性が少なすぎます。
- 男性:女性=2:1 です。
- 男性16名、女性8名でした。
ここから分かるように、参加費が高いと女性は集まりません。婚活パーティの多くが女性の参加費をかなり低めに設定しているのは、男性差別をしているのではなく事実として集まらないから、それならばサクラを呼ぶ?ということになります。
ひょっとするとこれでも女性の中にサクラがいたかもしれません。女性が5人とかならパーティとして成立しませんからね。
パーティのスタイル
2つのステージに分かれています。
- 第一ステージ:カップリングパーティの要領でぐるぐる回転していき全員と話します。
- 第二ステージ:立食形式のフリータイムです。
第一ステージ
通常のカップリングパーティのように「回転寿司スタイル」で男性が移動していきますが、男性:女性=2:1ですから普通のやり方では進行しません。そこで隣の男性とペアになり、その男性とセットで動く形になります。
「男性A+男性B」が女性A~女性Hまでをペアで回っていきます。
当然この形式だと、カップリングパーティの長所である「1対1で話ができる」ということがありません。しかも男性のペアは最初から最後まで固定ですから、もしコミュニケーション力が高い男性とペアになってしまったら、最初から最後まで話の主導権を握られて何もできないでしょう。これはちょっと・・・。
ちなみに座席ですが「受け付け順」に座っていきます。つまりどの男性とペアになるのかは運の要素が強いということです。私の場合、50代半ばと思われるおじさんとペアでしたので、ある意味ラッキーだったと思います。このおじさん、モテる感じは全くしないので精神的に楽でした。
第二ステージ
一通り全員と話して一回転すると、立食のフリータイムになります。写真を見て分かるように料理は本格的です。事実、これらの料理は非常においしく種類も多く、料理込みの参加費としては破格です。
料理
- 寿司
- フライ盛り合わせ(から揚げ、ポテト、魚フライ、コロッケ)
- サーモンのカルパッチョ
- ローストビーフ
- 豚肉の洋風炒め
- 和食前菜盛り合わせ(高野豆腐、ちまき、チャーシュー、餡団子)
- デザート(フルーツ)
- 飲み物(ビール、オレンジジュース、ウーロン茶)
料理を食べながら真ん中のテーブルで談笑していきます。
しかし繰り返しますが男性が多すぎるので、必然的に1人の女性を男性が取り囲む感じになります。
そして男女ともお互いさまですが、婚活として「そこそこ」行けそうな人は限られているので、その人達しか相手にされません。
50代の男性や40代後半女性は誰からも話しかけられず、同性同士で料理を食べながら話すという婚活パーティとしてダメな展開になっています。
第一回目のこのパーティから参加しています!と声高に話している男性もいましたが、これは「自分はカップリングしないダメな人です」と言っているのに等しいですよね。気を付ければいいのに・・・。
実際私はどうだった?
正直、30代と思われる女性は2人しかいませんでした。後は40代以降の全然いけていないおばさんばかり。ですので、その2人と仲良くすることに注力しました。
話は1回5分程度なので、3人(男2女1)の自己紹介だけで結構時間を取ってしまいます。プロフィールシートなどもないので、相手がどういう人なのか話すまで分かりません。結果的に効率が悪いこと、悪いこと。
女性の職業は小さな会社のOLや家業を手伝っている人たちばかり。収入的には普通の婚活パーティよりもさらに低そうです。
第二ステージでは狙いを定めた2人に集中して話しますが、比較的イケている男性と競争になりました。しばらく話していると主催者から強制的な席替え指示があり、なかなか時間を取って話すことができませんでした。まぁ、私の能力なさも多分にあるのですが。
実質的には30代~40代前半の男女のみが、会場中心のテーブルで話している感じで、着席して諦めているのはそれ以上の年齢の人たちでした。こういう人たちを助ける婚活なのですが、この運営では難しいでしょうね。
なかなか連絡先が交換できない
連絡先交換はカップリングパーティではないので、第二ステージ(フリータイム)時に勝手に行ってくださいというものでした。一応パーティ名刺は用意されていましたが、それに書き込んでいたのは私くらいかも。
こうなってしまうとうまい具合に交換できる人は限られてしまいます。私が見た感じでも2、3名しか交換できていませんでした(ちなみに若い女性2名以外は相手にされていません)。
私もパーティ名刺を渡しましたが、女性からはもらえませんでした。この時点でチェックメイトですよね。男性から連絡できる手段(女性のアドレス等)がなければ女性から男性に連絡することはまずあり得ませんので。
男性が女性の連絡先を聞き出して、そこからアタックしないとパーティからの交際はほぼ無理だと思います。
そのまま流れ解散
主催者は「2次会に行ってください!」「行く人は会場に残って!」と盛んにアナウンスしていましたが、みんな帰ってしまいました。例の若い女性2名とも帰ってしまったので、男性陣も2次会に行く意味がないと思ったのでしょう。
おそらくこのメンバーで2次会に行っても何も結果は出ないような気がしました。そして、私が書いている婚活パーティもう1つの目的「同性との反省会」ですがこれもなかったです。私と年齢が近そうな男性が見当たらなかったというのもありますが、他の男性は婚活をがんばっているようには思えなかったからです。
情報交換や合コンなどにつながらなければ意味ないですからね、と思いっきり打算的に動いてしまいました。
実は最後のあいさつで、このNPOの婚活事業の「成果」を報告していましたが数年やって成婚は2組のみ。うーん、ちょっとどうなんでしょう。
運営方法について思うこと
結局、小さな発信力がない団体が婚活パーティをするのは難しいのだと思いました。数をそろえられたとしても「常連」ばかりになっては男女とも知った顔ばかりでうまくいきませんよね。「撤退」の判断は正しそうです。
- 2対1というカップリングパーティのメリットを消している第一ステージ
- それを引きずったまま行うフリータイム(第二ステージ)
- プロフィールシートなどがない
- 連絡先交換を完全に参加者にゆだねている
明らかにモテない感じの男女が多いのですから、少々強引に連絡先を知らせるシステムがないと難しそうです。
料理は本当においしかったです。料理だけでも2500円~3000円の価値はあったと思います。ホテルの協力姿勢が最高です。
結論としては、小さな団体がパーティをすると根本の男女比がいびつになりうまくいかないということでしょうか。関係者皆さんが前向きで婚活をがんばろうとしているので、本当にもったいないです。結局パーティ名刺を渡した女性からは何の連絡もありません。
個人の結婚相談所主催のパーティってどういう感じ?
個人の結婚相談所主催のパーティまとめ
- 集客に限度があるので男女比がいびつになる(男性が多い)
- 他のパーティの参加資格がなさそうな人も参加する(年齢、職業・・)
- カップリング、マッチングのための導線が不明瞭
- モテない参加者のコミュニケーション力には限界がある
- 協力者の真面目さが伝わり手作り感がある
- 開催頻度が分からないのでこれだけに賭けるのは危険
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